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雇用契約① Q 業務委託や請負ということで契約書を作成すれば雇用契約にはならないので,社会保険加入等しなくても大丈夫?

2013年8月13日 労働

A 雇用契約かどうかは実態によって判断され,契約書の名前だけで決まるものではありません。

 しばらく前に、偽装請負といったことが問題になりました。この偽装請負は、実態としては雇用なのに,形式的に請負契約であるとの契約をするもので,各種保険や従業員の行為に対する対外的な責任といった雇用に伴い生じる様々な負担を免れ,厳格な労働法規制を回避する,等という意味で経営者にとっては魅力的であったようですが,「偽装」とされ社会的に問題視されたように,法律上問題があるものです。
ここで、雇用契約とは,シンプルに言えば労働力を提供し対価として金銭(給与)を得る契約です。有償で他人の事務の処理を行う場合の委任契約,一定の仕事の完成の対価として報酬を得る請負契約等とは,「他人の為に何らかの活動をする」「対価として金銭等を受け取る」という点で共通し区別が難しい場合があり,だからこそ「偽装」が横行したともいえます。
雇用か否かの区別については,委任は「事務処理」を行うこと,請負は「仕事の完成」が目的であり,どのように事務処理するか,仕事を遂行し完成させるかは受任者,請負人側に原則として委ねられるものなのに対し,雇用は「労務の提供」を目的とし,雇用主の指示に従い労働力を提供するものであることから,労働者が使用者の「指揮命令」を受ける関係にあり,この点により区別されます。
そして,雇用契約であるかどうかはその実態に即して判断されます。つまり,契約書の最初に「請負契約書」と記載されていても,裁判所が実態を判断したところ「指揮命令」を受ける関係である場合,両者の関係は「雇用契約」ということになります。
請負等でも注文者からの要望等はあり得ますので,雇用か否かの判断は個々の事案に応じたものにならざるを得ず,考慮される要素も多岐に亙りますが,少なくとも普通の従業員と全く同じ扱いをしておいて,契約書のタイトルだけ変える,といった対応では雇用でないとの言い逃れはできませんのでご注意を。



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