個人再生

個人再生とは

①多額の借金を抱えて返済できなくなった人が
②全債権者に対し,一定の範囲で借金の金額を圧縮し,原則として3年の支払計画を裁判所に申立てをし
③その計画が裁判所に認められた場合に
④計画通りに支払をすると残りの債務が免除されるものです。

個人再生手続のメリット・デメリット

メリット

・弁護士の介入により取立てが止まります。

・借金の大幅な減額が可能となります。これは,利息制限法の制限を超えている利息を取っているかどうかに関係なく,おおよそ8割の債務が免除されます(小規模個人再生の場合。ただし,後述するように精算価値保障原則があります。)。

・自己破産のように資格制限や職業の制限がありません。

・住宅ローン特則条項を利用すれば,住宅を保持することが可能になります(ただし,住宅ローン部分の借金は減額されません)。

・自己の財産はそのまま持ち続けることができます(ただし,精算価値保障原則有り)。

・積立型の生命保険等もそのまま加入を続けることができます(ただし,精算価値保障原則あり)。

・自己破産のように免責不許可事由がありませんので,ギャンブルや浪費が原因で借金がふくらんだ場合も可能です。

・自己破産だけは絶対にしたくないという人も,自己破産を回避しつつ,生活の再建を図ることができます。

デメリット

・信用情報機関に事故情報として登録される(いわゆるブラックリスト)ので, 手続をしてから5年から7年の間は新たにクレジットカードを作ったり,金融機関からの借入が難しくなります。

・借金が全額免除されるわけではないので,安定した収入がないと個人再生手続を使うことは困難です。

・官報に掲載されるので,完全に秘密にすることは難しいです(ただし,通常は官報をくまなく見る人はあまりいないと思われます)。

個人再生手続~解決までの流れ

1 相談・依頼を受ける
原則として,依頼を受けたその日又は翌日には債権者に受任通知を送付します。FAX番号が判明している業者については,FAXで送付しますが,休日の場合はすぐには届かないことがあります。

2 債務額の調査
業者から取引履歴を取得して,利息制限法に基づく引き直し計算をして,借金の残額がいくらかを確定します(過払い金の有無もこの時点で判明します)。

3 申立て書類の準備
戸籍謄本,住民票,財産関係の書類等を準備していただきます。
弁護士と打ち合わせをしながら,必要な書類を準備・作成し,裁判所に申立てをします。

4 個人再生手続開始決定
特に問題がなければ,手続がスタートします。
遅くとも,この時までには毎月支払う予定額以上の金額を積立てする必要があります。

5 再生計画の認可決定
裁判所から認可決定がされ,確定した後に支払を開始します。

※個人再生手続には,小規模個人再生,給与所得者再生があり,さらにそれぞれに住宅ローンの特則をつけて申立てをすることができます。
どのような場合に,どの手続をとることが可能かは,複雑な要素がありますので,ご相談の際に弁護士のアドバイスを参考にしてください。

 

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